資産の分水嶺を目指すブログ

アッパーマス、3児の父。不労所得のみで育児に専念する環境を作ることが目標。

シティーハンター天使の涙(エンジェルダスト)

氷河期世代は最低な運命の世代ですが、唯一良かったのは、子供の頃、ゲーム、アニメコンテンツの充実振りが半端無かった事ですね。シティーハンターもその1つでした。


映画最新版シティーハンター天使(エンジェルダスト)が公開となり、先日観て参りました。ほぼオリジナルキャストの声優なのが素晴らしい。


観た感想。


※※ネタバレです※※


良かった点

・オリジナルキャストの声優は、表現力凄い。

・作画が微妙と言われてるけど、テレビ版やスペシャル版もおかしいときあったし、特に問題無く楽しめた。

・ゲストキャラかつ敵役は、管理者的役割のピラルクー、ヤンチャなエスパーダ、今回の依頼者のヒロインであるアンジーの3名。ピラルクーは一見すると冷徹な感じだが、無謀なエスパーダや裏切ったアンジーを見捨てる事が出来無い人情肌。個人的には本作品で一番魅力あるキャラはピラルクーだと思った。

・序盤の新宿猫探しは、往年のシティーハンターのまったりした雰囲気があり楽しめた。

・台場、ゆりかもめ、川崎、海ほたるの描写が細かい。海ほたるではヘリが墜落したり、最後派手に戦った事を考えると、海ほたるの海鮮丼屋である木更津庵、レストランのオーシャンキッチンあたりはきっと壊滅しているはず・・。そういう想像が不謹慎ながら面白い。


良かったのはここまで。残念だった点が目立ちました。


残念だった点(不可解な行動や場面が多い)

・アンジーはリョウに、兵士を不死身化させる薬ADMを託すシーンがあるが、結局リョウはADMをピラルクー、エスパーダに奪われて取り返す羽目に。そしてまたピラルクーからADMを取り返す。奪われるシーン、不要では?

・他にもカーチェースでミニを運転していたのは当初リョウだったのに、途中から何の説明もなく香に運転が変わってる。しかも、リョウは香の無謀な運転に呆然としていて、良く意味が分からない。

・ADMを奪ったピラルクー、エスパーダがそれぞれ石油タンク列車とバイクに分かれて逃走する。二手に分かれて逃走の理由は不明。

・裏切り者のアンジーがピラルクー、エスパーダら追っ手と戦うシーンは大きく2回あるが、1回目はピラルクー、エスパーダ2人で戦ってようやくアンジーに互角。なのに、2回目はエスパーダ1人にアンジーと戦わせる。当然、エスパーダはあっさりやられてしまう。逃走の時、二手に分かれなかったら良かったのに。

・ピラルクーが石油タンク列車を盗んだ理由も不明。また、逃走の終点は港だったけど、ここは敵の組織ユニオンテオーペに占拠されていた。これも港を占拠して何がしたかったのか良く分からない。

・港の大型クレーンにピラルクーが居てリョウと軽く戦うが、何故、クレーンに居たのか良く分からない。また、あっさりリョウにADMを取り返されており、このクレーンで戦うシーンの必要性を感じない。

・アンジーの割と重要な台詞である「私は冴羽リョウを殺す」を香に放つシーンで、本来は刃物か銃を構えるシーンで間違えてアンジーはスプーンをかざしてしまう。アンジーが天然キャラなのか、それとも平和を求めてるのかそういう暗示なのかと思いきや、伏線回収無し。

・アンジーとリョウが殺し合う理由が希薄。せっかく海原を出演させる位、覚悟のある回なのであれば、アンジーが槇村を殺した張本人位の設定でも良かったのでは?ただ、そうするとアンジーもエンジェルダストを打っているという事にしないといけなくなるので、ヒロインの高貴さ、純潔さが失われてしまうかも知れない。

・素のアンジーはリョウ相手に弱過ぎ。もう少し苦戦させても良いと思う。

・一方、エンジェルダスト化したアンジーは強過ぎてリョウは戦いになっておらずつまらない。また、何十メートルとジャンプ出来てしまう事や、北斗の拳のように、撃たれた弾丸が身体の表面に留まり、弾き返してしまう様には苦笑。エンジェルダストは身体の素材まで変化させてしまうのか。どちらかといえば、撃たれても痛覚を感じず、戦闘力を無効化出来ないとか、超絶視力でリョウが引き金を引くタイミングを全て見切る事が出来る、のほうが自然。

・海原がADMを海に捨てた理由が分からない。

・冴子のポルシェは二桁ナンバーなのに、リョウのミニは三桁ナンバー。ミニは最近中古で買ったものなのか?制作者が違うのかも知れないけど、目立つので統一感が欲しかった。

・依頼者、しかも美女を殺害して解決なんて初めてでは・・。美女を殺さないポリシーは垣間見られない。香もアンジーの殺害にGOサイン出すし。また、そういう殺害での解決なので、せっかくのエンドロールget wildもちぐはぐ。

・ピラルクーが海原よりどう考えても魅力的。そもそもエンジェルダストも海原も今回の話には要らなかった気が・・。エスパーダの言ってた「日本に来たから寿司食いたい」も叶えて欲しかった。そしたら、エスパーダの死ももう少し感情移入出来たと思う。


プライベートアイズ、フランス版シティーハンターが良かったので、今回も期待していたのですが、脚本がシティーハンターの世界観を表現しておらず、そこが残念でした。