資産の分水嶺を目指すブログ

アッパーマス、3児の父。不労所得のみで育児に専念する環境を作ることが目標。

【書評】玉砕の硫黄島に生きた 混成第二旅団野戦病院

戦時中の医師、野口巌著、玉砕の硫黄島に生きた 混成第二旅団野戦病院を先日読みました。


硫黄島の戦いと言えば、日本屈指の有能将校である栗林忠道中将が有名でありその視点からの本や映画などは数多くありますが、この本は対照的に軍医として立ち会った現場目線からの視点がとても鮮明に描かれてました。


まず、この著者は軍医という比較的自由な立場であったことから、栗林中将や西竹一大佐といった、硫黄島の戦いのキーパーソンと話した事があり、その人柄を記したという点が特筆すべき事となっているのがこの書籍です。


9割以上戦死してしまった硫黄島にあって、栗林中将や西大佐に面会し、生き残り、本を出せるという人は、かなり限られた人でしょうからね。


また、病院長という立場でもあったため、如何にして部下の医師や衛生兵を死なせないようにするか苦慮する様子も良く描かれてます。例えば、病院を司令本部同様、地下三階建ての構造として、米軍の砲爆撃に耐えられる造りとする事を譲らなかった点などです。


この地下三階構造は、同様に硫黄島の戦いを扱ったテレビアニメ「決断」で、まさに「司令本部と病院は地下三階構造」という件のナレーションがあります。司令は全滅しているので、恐らく病院関係者が戦後に証言した記録がアニメに反映されたことと思います。


アメリカは上陸前に砲爆撃で島全土を焼き払いますが、日本軍によって巧みな地下要塞が張り巡らされて居たため、日本兵は全くの無傷だったそうです。多少、死傷者が出たのかと思いきや、そういう記録はこの本では確認出来ませんでした。意外です。寧ろ、米軍の砲爆撃にもすっかり慣れ、効果が出ない様子を見て無駄撃ちしてもったいないとか、そういう感情だったらしいですね。


いざ、米軍の上陸が始まると、沢山の負傷者が搬入され、現場は凄惨を極めます。しかも、本来は重傷者は本土に返されるところ、そういう手段も当然無いので、地下室に安置して置くしか方法が無いという事で、この地下病院は死臭を放つようになってくるそうです。しかし、それでも負傷者が追加で運ばれて来たり、他の場所でやられた部隊の生存者が逃げ込んで来たりして、当初、比較的余裕の有った食料も、人数が増えた事で不足気味になりました。


そして、ついに島のほとんどを占領され、病院のある地下壕の入口付近にも米軍兵が毎日偵察に来ては、帰る、を繰り返すようになります。医師はどうしたかというと、病院には食料もなく、味方の応援も期待出来ずに孤立したため、この米軍兵を地下壕から強襲する事にしました。これは上手く行き、米軍兵はあっさり逃げ出すとともに、沢山の食料、武器を入手し、数週間は生きられる事が出来るようになりました。


しかし、米軍は次の日もやって来たため、これを迎え撃つことに。ここでも米軍に損害を与える事が出来ますが、味方も1人射殺されてしまいます。こんな事が数日続き、味方がまた1人、また1人とやられてしまいました。


しばらく経った後、日本語で投降を呼び掛ける声が毎日のように聞かされるようになりました。当然、この時代は生き長らえるは恥。捕虜になることは売国奴扱いであり、この医師も名誉のために死んで当然、死ぬまで戦う事は当たり前という考え方でした。また、海軍や陸軍が応援に来るから、それまで持ちこたえれば形成逆転出来るという事を聞いて居たため、最後まで戦うつもりでいました。


しかし、いつまで経っても海軍、陸軍の援軍が来る様子も無く、硫黄島は見捨てられた島であると思われ、死ぬ必要は無いような気がして来た事や、部下まで死なせるのは忍びないので、何とか死なずに済む方法は無いか考えます。そして、赤十字条約によって、病院は護られる存在であり、投降しても捕虜にはならない事を医師は思い出します。ただ、先日、米軍兵を襲撃した事はどう判断するかが課題になりますが、これもやむなく戦闘に巻き込まれて戦わなければならない時は戦っても良いという事が条約には書いてあり、その事を交渉材料に、ダメ元で投降。


投降は米軍に受け入れられ、更に捕虜としてではなく、病院としての扱いを約束されました。米軍キャンプに護送された時、米軍兵は夕食時にジャズを聞きながら豪華なレーションを食べており、地下壕で空腹の中戦っている日本軍との違いを思い知る事になります。


この医師はその後、米軍の要請で沖縄戦の最中の病院赴任を依頼され、日本人医師として日米両軍の負傷者を手当てする事になります。しかも、米軍医師よりも日本人医師の方が遥かに手術が上手く、米軍の医師のみならず、高級将校などインテリ層から尊敬され、ニューヨークタイムズはじめとした米国紙を読む事すら許されてしまったそうです。


ある時は、米国医師の1人がニューヨークタイムズを手に、「ここにあなたの事が記事になってますよ」というので見てみると、何とこの沖縄戦の米軍キャンプで働く日本人医師の活躍が特集記事として掲載されてました。


こうして、数奇な運命の下、この医師、および多くの部下は硫黄島、沖縄戦という激戦地を経験し、生還しております。沖縄戦の米軍キャンプで働く日本人医師が居た、という事は私の知らない歴史でした。


以上がざっくりとしたあらすじ、書評です。この時代からすると戦死せずに帰る方法を考えるという事はとても珍しい事ですが、著者は高等教育を受けた医師であり、英語で情報を集める事も出来たため、硫黄島に居ながらもラジオや無線でほぼ正確に日本軍の不利を把握出来てた事も大きいです。このため、今、死ぬことは無駄死になるという結論に至る事が出来たようです。


戦時下は、半ば強制的に思想も変えられてしまい、それが恐らく異常であるという事を理解する事すら難しくなると思いますね。


ちなみに、大正時代生まれの男性の死因1位は戦死であり、何と5人に1人が戦死しております。本当に大外れの時代ガチャを引いてしまった世代が大正時代生まれの男性ですね。


私は氷河期世代であり、これはこれで悲惨です。同じ外れの時代ガチャを引いてしまった者から申し上げると、大正時代生まれの不運な世代の方々に対してはその苦労を共感しますし、尊敬します。この時代の人たちが戦中、戦後の日本を一生懸命作ってくれた人々です。


一方、昭和初期生まれ、特に団塊世代は朝鮮戦争特需、人口ボーナス、冷戦によるショーウィンドウ(アメリカによって西側諸国の素晴らしさを東側諸国にアピールするため、日本は経済発展のテコ入れをされ、好景気を演出させられていた)という、ローマ帝国最盛期に比肩するイージーモードの時代を生き、食いつぶし、自分たちの贅沢を続けるために氷河期を犠牲にした世代です。この世代が、本当の戦犯だと私は思います。


私は書物によって、大正時代以前の人の生き方を知りたいのです。

ほとんどの貧乏は自己責任

joy詰め替え用は、こうして逆さまにして10分ほど置きっぱなしにしていると、中身が余すことなく使えます。1回当たり2円分位joyの残滓を取り出せます。


牛乳なんかにも応用出来、1回当たり3ミリリットルの残滓を取り出せたと考えると、およそ0.5円分位の牛乳になります。


こうして、私にとってはありとあらゆる物が節約対象です。節約は収入よりも蓄財に必要なアビリティーだからですね。収入が多いのに貧乏な人は数多と居ますが、真の節約に取り組める人ならば、収入の多寡はほぼ相関無しにお金持ちに成ることが出来るからです。


しかし、こうした蓄財にも、矢張りというか、魔の手が現れましたね。金融課税ならぬ、金融社会保険料というバカな事を抜かす政治家が居るらしいです。私は贅沢をせず、ひたすら節約でお金を貯めたタイプの人間なので、こういう政治動向は流石に腹が立ちますね。


私の資産は、私の子供の学費や老後の為だけに備えたものであり、若い頃、好き勝手やってきた連中の老後なんて知った事ではありません。だいたい、分不相応に新築住宅に住み、高級車に乗り、ブランド品を購入しても、老後は誰かがお金を蓄えてくれているからそれを頼れば良いって発想を助長するかのような政策は、アタマおかしいです。冬の備えをきちんとしてきた蟻の巣から食料を奪ってまでしてキリギリスを助ける必要はないですね。


せっかく築き上げた資産から社会保険料を奪い取るよりも、相続税80%位に引き上げた方がはるかに公平でしょう。寧ろ、何故それをしない?としか言いようがありません。今の時代、親ガチャでほぼ人生の難易度が決定してますから、それが最も不公平だと思います。


親ガチャSSRの人間から好きなだけ税金でも、社会保険料でも課せば良いでしょう。例えば、偏差値30のくせに国民にビニール袋禁止などというアホな事を強いている小泉進次郎は、親からの相続資産に80%課税とかね。誰か都合悪いのですか?こういう政策。


金融課税でも金融社会保険料でも良いですが、それは{(現有資産)-(相続資産)}×(係数)の部分は非課税、という事でなくては、納得出来ませんね。


また、超少子高齢化の日本が生き残る最後の選択肢は、観光立国ではなくて、金融立国になる事ですが、その芽さえ潰したいのでしょうかね。新NISA導入効果もあり、例えばアメリカ株投信のemaxis slim S&P500は既に4兆円の資産残高になりした。こうして国民が皆、浪費ではなく海外の株式購入にお金を使えば国全体が資本主義を味方にした金融立国となり、他国の企業従業員の頑張りを利益としてごっそり頂ける訳であり、それによりリッチな生活を送れる可能性があります。


そこに、水を差すようなバカな発言が先の金融社会保険料なのですよね。まさか、本気で観光立国で日本が復活すると考える官僚も政治家も居ないですよね?只でさえ、日本は株式運用益に20%という高額な税を課すのですから、これ以上金融後進国になったら、流石に国が滅ぶと思います。新NISAこそ、日本が物作り大国から金融大国になる最後のチャンスだと思ってるのですが、違うのでしょうかね?

1日で100万資産増

大幅なドル円高、つまり大幅な円安でした。


これにより、為替込みのS&P500は2.6%、純金価格は1.8%上昇。私はそれぞれ3,000万余円、1,100万余円保有しております。一晩で100万円資産が増えました。


円安なので、実質給料が下落した事になりますので、複雑ですが、資産5,000万円は円安の弊害よりも大きい恩恵を享受出来る分水嶺だと考えてます。素直に資産増は喜ぶ事としましょう。


しかし、ドル建て資産を保有している人と、給料収入のみに頼っている人とで、既に絶望的な格差が生まれていると思います。しかも、これは恐ろしい事に序の口。米国株は2023年5月に強気相場入りしてますので、あと平均4年掛けて150%程度上昇します。円安がもっと進む中で。


4年後、気付いた時には遅いです。高級車、ブランド品、毎日気に留めずに利用しているコンビニ、喫茶店などに消費していると、どうなるか。東南アジア辺りで見掛ける貧困層みたいな将来が待っている事でしょうね。


若い人ならば、まずは何となく毎日買っているレッドブルを辞めて、その代わり毎日300円投信積立をしてみる事をお勧めしますね。